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ツクレボ・エンタープライズ 代表インタビュー03
“楽しい”という価値を提供する先駆者になる
- 2019/3/4
「徳島で「楽しい」を、つくる」
ツクレボ・エンタープライズ
松永好史 代表
起業して、困ったことは何ですか?
2016年の8月に「ツクレボ・エンタープライズ」をスタートしたのですが、正直、困っていることだらけです(笑)
それは悪い意味ではなくて、僕の会社の業態は、モノを仕入れて売るわけではないから、企画・制作を始めてから収益化されるまで時間がかかるのです。だから困ったことは、お金がないこと。無謀だと思われるかもしれませんが、ほぼ貯金がない状態からスタートしました。でも、それくらい自分で徳島をにぎわすためのアクションを起こしたかったのです。
お金はどうやって解決したかというと、融資という形で銀行からお金を借りました。でも僕は創業したてだから、銀行もすぐには貸してくれない。貸してくれても金額の制限があるし、結果すぐにお金は入ってこないんですよ。だから、なんとかお金をやりくりするというのが大変でしたね。
あとは、自社の仕事の内容や特徴を理解してもらって、受注をいただけるまでの営業も大変でした。今も苦労していますが、ようやく最近、少しずつ受注をいただけるようになってきました(笑)
コミュニティ事業とは、どういった事業ですか?
僕の行っているコミュニティ事業は、人がすぐに集まって楽しめる場所づくりのことです。「楽しいところに行きたい」という需要があると考えています。だから、売り上げになるかわからないけどやろうと決めました。
さっき言ったように田舎の魅力は、すぐ人が集まることができて、アクションがすぐに起きることですが、「集まろう、何かしよう」と旗振りをする人が少ない。だから、僕はその役割を担おうと考えました。集まって楽しいと思えるコミュニティが1つでも増えれば、「徳島って楽しいな」と思える1つの形になると思います。さらに、それを収益に結びつくようなビジネスにしていきたいです。
具体的には、どういう活動を行われましたか。
一例ですが、トモニSunSunマーケットという日曜市で、パンとスイーツに特化したイベントを開催し、パン屋さん同士と、パンが好きな人が集まるコミュニティを作りました。今後は、より複合的にパン部といった形で、継続的に人が集まれる場所を作っていきたいです。
また、「55年会」という、僕と同じ昭和55年生まれの人たちが集まるコミュニティを開催したりもしています。何かひとつの共通点をきっかけに、みんなで集まって楽しいことができる場は多くの人が求めているんじゃないかな、と思いますね。
楽しいと思える場所づくり以外に、若者が徳島を好きになるきっかけは何かありますか?
1回徳島を離れてみることは、そのきっかけになると思います。僕は、若者が都会に出ていくことは、むしろいいことだと思っています。徳島を素敵だと思うには、1回外に出て、他を見たうえで徳島に戻ってきたほうが、もっと本質的に好きになれるはずです。
だから、「徳島から外へ出ていく人を減らす」のではなく、「徳島に戻ってくる人を増やそう」というスタンスで、徳島の良さを発見してもらうための事業を行っています。
仕事のやりがいはどんな時に感じますか。
僕に対して、ダイレクトにやってほしい依頼がくるので、責任もすべて自分にかかるけれど、それだけ自分でクライアントの悩みを聞いたうえで、こうすればいいんじゃないかと形にすることができる。その結果、反響を起こして、クライアントの想定以上の成果が出たときはめちゃくちゃ嬉しいです。
それに、過程も違いますよね。会社員の時は、上司の指示があったから、自分だけの判断で物事を進めることがほとんどなかった。今は、良くも悪くも自分の思い、考えがすべて出せるので、達成感が味わえます。
今後の取り組みは?
ありがたいことに、制作の受注も増えてきています。ツクレボでは、色んなクリエイターの方と仕事をしているものの、今の体制だと受けられる件数に限りがあります。だから、少しずつでも関わってくれる人を増やしていきたい。そして、僕が力を入れていきたいコミュニティ事業を僕だけじゃできない力を加えて、より『大きく・楽しく・面白く・素晴らしく』していきたい。さらに、それを徳島だけでなく、四国・日本へと広げていきたいです。
学生へのメッセージ
将来の選択肢を増やしてほしい。例えば、経営をして社長になるという選択肢もあるということです。選択肢を知らなければ、就職という道しか頭にないけど、いつか僕が「レコード会社って自分で作れるんじゃないか」と思ったみたいに、経営という道もあるのかなと。経営でなくても、徳島で私たちにできることって何かあるんじゃないかと自分たちで気づいてほしいです。
取材後記
松永さんにインタビューをさせていただき、多くの気づきがありました。特に、松永さんが、学生と社会人で、徳島に対する考え方が180度変わったということです。それは、松永さん自身が徳島をよりよくしたいと考え、本気で徳島に向き合った結果、徳島の良さが見えてきたということではないかと思いました。
私にとっては、田舎だからこそ起業するチャンスがあるという言葉も意外だったのですが、同時に田舎の可能性を感じました。その田舎の魅力を活かしたコミュニティ事業は、私にとっても興味深いテーマで、楽しく話をすることができました。
また、松永さんはインタビューや写真撮影も仕事にしているので、そういう技術的な部分も教えていただき、大変貴重な経験になりました。ありがとうございました。
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会社概要
代表名:松永好史
住所:徳島県阿波市市場町上喜来字小積1388
TEL:080-4034-1126
HP:https://ameblo.jp/tkrevo-yossy
Facebook:https://www.facebook.com/tkrevo.yossy
事業内容:パンフレット冊子、チラシ、広告、フリーペーパーなどの企画・制作/ホームページの企画・制作/コミュニティデザイン&ソーシャルデザイン事業・・・など